『My Ship』(私の船)の日本語歌詞を書いて歌ました。
YouTubeにアップしましたので、どうぞお聴きくださいませね。
コメント欄にリンクを貼っておきます。
「My Ship(私の船)は、「Lady in the Dark」というクルト・ヴァイル作曲、アイラ・ガーシュイン脚本のミュージカルの中で歌われる歌です。
この物語のストーリーはとても面白いです。
少しだけ、そのストーリーをご紹介しますね。
主人公ライザ・エリオットは何事も決断できない人。
一方、分身のように夢の中に出てくるジェニーはなんでもすぐに決断してしまう人。
3歳でマッチ遊びをすると決めて家を燃やしてしまいます。
旅に出ると決めて災難に遭い、恋愛でも人生でも、思い立つとすぐに行動します。
そして最後には、「長生きしよう」と決心しますが・・。
その途端に死んでしまうという、ユーモアと皮肉に満ちた物語が語られます。
そのため歌の最後では、「だから決心なんてしないほうがいい(Never make up your mind.)」という、一見すると奇妙な教訓が示されます。
しかし、この歌の本当の意味は、その教訓を勧めることではありません。
現実のライザは、ジェニーとは正反対の人物です。
仕事では優秀でありながら、恋愛や結婚、人生の大切な選択になると決断することができません。「Yes」とも「No」とも言えず、心の中で迷い続けています。
つまりジェニーは、ライザとは別人でありながら、「決断すると不幸になる」というライザの無意識の恐れを映し出した、夢の中のもう一人の自分なのです。
ライザの心は、「ほら、決断するとこんな悲惨なことになるでしょう」と、自分自身に語りかけています。それが『The Saga of Jenny』という寓話なのです。
そして物語の最後、『My Ship』でライザは幼い頃の心の傷と向き合い、その恐れを乗り越えます。忘れていた歌詞を思い出し、『My Ship』を歌えるようになったとき、
彼女は初めて自分の心に従って人生を選ぶことができるようになるのです。
アイラ・ガーシュインの脚本と歌詞、そしてクルト・ヴァイルの音楽は素晴らしく、聴く人の心に印象深く
『Lady in the Dark』(1941年)は、ミュージカル史の中でも特別な作品です。なぜなら、「恋愛物語」を描いた作品ではなく、一人の女性が自分自身を見つけていく心の旅を描いた最初期の心理劇だからです。
この作品を傑作にしたのが、クルト・ヴァイルとアイラ・ガーシュウィン。
二人の天才の共同作業でしかなし得ない作品と言えるでしょう。
Duo Image Songs Presents
歌・日本語訳詞:松坂多恵子
Vocal & Japanese Lyrics: Taeko Matsuzaka
ピアノ・アレンジ:にしかわまこと
Piano & Arrangement: Makoto Nishikawa
作曲:クルト・ヴァイル
作詞:アイラ・ガーシュイン